店長の、ウリンを訪ねてインドネシア出張DAY4!

 

 

旅の最終日。

タリマンタン島を飛び立つ飛行機は夕方。

それまで地元大学が所有する演習林(300ヘクタール)を視察させてもらいました。

案内してくれたのは演習林を管理してくれている、いかにもインデイジョーンズに出てきそうな雰囲気のナイスミドルのおじちゃん。

 

 

迷路のような森の中を車で走る事10分。

ウリンの切株から芽が出て大きく育ったウリンや

案内のおじちゃんがいないと絶対にたどり着けないような場所で見せてくれた、演習林で一番大きいといわれるウリンの木。

直径約1m!樹齢2~300年だそうです。

本当はもっと大きなウリンがあったのに、何者かによって伐採されてしまったようです。

こうした違法伐採や、石炭採掘のため開拓中に伐採するウリンが非合法で輸出されることが大きな社会問題になっているそうです。

 

 

一方先日の製材所のウリンは全て合法木材で、どこで、いつ伐採し、どういうルートを通ってきたかすべて追跡(トレーサビリティ)できるようになっています。

なので、必然的にグランプガーデンで取り扱うウリンもすべて合法。となりますのでご安心ください!

 

 

話は変わり、その演習林で一番大きなウリンの傍らに、一見朽ち果てたように見える小屋が一つ。

屋根の板金はボロボロ・・・。

しかし、聞けばこの小屋の構造材はウリン。

さすがのウリンもこの蒸し暑い亜熱帯の森の中では朽ちていくのか・・・と恐る恐る小屋の床にあがってみると・・・

驚くほど不安感ゼロ!!バンバン飛び上がってみましたが、ゆれもたわみもまったくなく・・・。

ボロボロに見えるのは、よーく見ると朽ち果てた板金屋根とウリン表面に生えたコケや絡まるツタのせい。

構造をなしているウリンは、30年以上という時間を全く感じさせないほどしっかりしたものでした。

 

 

この森を案内してくれたナイスミドルのおじちゃん曰く、

『30年前この森にきたときにはこの小屋はもう建ってたよ』

とのこと。

 

 

赤道直下の一年中高温多湿の環境下で、

表面にコケは生えてもウリンが腐食するということもなく、

たたけばあのウリンの硬い感じがそのまんま、

30年以上たっても構造的にはまったく問題ないということが証明されました!

改めて、ウリンおそるべし。

 

 

そして最後はインドネシアの林業ミュージアムのようなところで貴重なウリンの化石を見て時間となりました!

 

 

今まで日本にいながら、ウリンのことをいろいろ勉強してきましたが、

今回こうして実際に現地へ行って、見て聞いて触ってくると、

ウリンの希少性、

工業製品のように思い通りの材料をそろえる事への難しさ、

雨季はぬかるんでウリンが運び出せなかったり、

毎年のように変わる森林規制や輸出規制による影響、

そして現地でウリンを支える人たちのリアルな生活や

植樹といってもすぐにお金にならないウリンは後回しになりがちな現実など。

ウリンを取り巻く様々な状況が理屈抜きに体にしみこんできます。

 

 

今回のインドネシアで体験したことを、ウリンでお庭づくりをされる方にしっかりと伝え、

より価値を感じていただけるようにこれからも頑張りたいと思う視察ツアーとなりました!